読んだら手元に置きたくなるかも?革小物についての基礎知識について解説します

革の染料には顔料と染料があり、アニリン仕上げという合成染料だけで染める方法があります。
顔料を使うよりも繊細な方法であり色落ちがしやすいのが特徴ですが、皮革本来のしなやかさや通気性がありますので、革を選別する高級な製品では使われるケースがあるのです。
乾拭きを繰り返すと被膜が出来て汚れにくくなり、透明感と美しい光沢が唯一無二のオリジナリティを出してくれます。
愛着が湧きやすく手入れの喜びがありますが、前述したようにデリケートな素材なので、定期的なメンテナンスが推奨されております。
革小物は知識を持って付き合うと、より深い愛着が湧くのです。
-
読んだら手元に置きたくなるかも?革小物についての基礎知識について解説します
- 革小物の魅力は使い込むことに歴史を感じさせるところにある
- 革小物は時代によってはアクセサリーより道具として使われることが多かった
- 丈夫でしなやかさのある革小物は贈り物にも最適
- 天然素材からできる革小物からは温かみを感じる
- エキゾチックアニマルの革で作られた革小物の魅力はきめが細く見た目が華やかであること
- 革小物を選ぶ時にはそれぞれの特徴を知って自分に合うものを探す
- 革小物は水や湿気に弱いのでメンテナンスが困難になる場合もある
- 革小物では大量生産はできないので同じものを探すことは不可
- 革小物は退色しやすいので注意が必要
- 革の質ではなく加工方法のよさで革小物の価値は決まる
- 革小物に使われる革は同じ動物の革でもなめし方で呼び方も変わる
- 加工方法も多く同じ革を使って作る革小物でも仕上がりが異なる
- 革小物は手入れの仕方で長持ちするかどうかが決まる
- 同じ革小物でも素材の違いで手入れの方法は異なる
読んだら手元に置きたくなるかも?革小物についての基礎知識について解説します
革小物は手入れをする程に愛着が増してゆきます。
特に染料仕上げのレザーは、傷が付きやすいですが革の経年を大事に育ててゆけば唯一無二の存在になってゆくのです。
革小物の魅力の1つはこのエージングにあります。
革小物はメンテナンスをする際に、基本的な知識が必要です。
普段のお手入れは柔らかく吸水性の良いコットン素材で軽く乾拭きし、数カ月に一回乳化性のクリームで保革します。
1年に1度程度、油分の多いオイルでケアすれば栄養補給が出来るのです。
革小物の魅力は使い込むことに歴史を感じさせるところにある
原皮はそのままにしておくとバクテリアなどの反応により腐敗してしまうので、専用の溶剤と手順で鞣し加工を行います。
この時の手順と溶剤により性質が変化するのが特徴です。
昔ながらの伝統工法を使い、植物タンニンで鞣す方法をベジタブルレザーと呼びます。
別名ヌメ革やサドルレザーと呼ばれるモデルであり、使い込むことで美しい経年変化をすることが特徴です。
革小物の魅力は経年変化、英語で言う所のエージングをすることで特別な愛着が湧きます。
内部から油分が浮き出して光沢を帯びて、薄茶色だったカラーがこげ茶になり透明感さえ現れてくるのです。
これがベジタブルレザーの真骨頂であり、革を育てる魅力になります。
革小物はヌメ革を選び普段は乾拭きすることで、表面の汚れを落としながら透明な膜が出来て汚れにくく、光沢が現れるようになるのです。
また馬毛などでブラッシングすると、細かい部分まで磨かれて尚一層透明感と光沢が現れます。
逆にオイルで手入れを繰り返すと、マットな雰囲気になるのでお好みの手入れ次第で違った表情になります。
革小物は時代によってはアクセサリーより道具として使われることが多かった
革小物はその性質上、時代によっては現代のようなアクセサリーではなく、道具に位置づけられそのように使われることの方が多かったといえるのではないでしょうか。
古くは西武時代にもガンマンが使用するものに革小物が見られますし、西部劇でもおなじみなので目にしたことがある人は少なくないと思われます。
革は野生の動物から手に入る入手性が良く、加工次第で腐らず使い続けられる使い勝手が手に入ります。
耐久性も高くて簡単には裂けたり壊れませんし、丈夫なので何かを保護するのにも役立ちます。
このように革小物は実用的な道具として活用されてきた歴史が長く、時代が下るのと共に革小物の立ち位置も変わってきたといえます。
近代から現代に掛けては質感を楽しむ目的が高まり、アクセサリーとして身につける楽しみ方が広まり定着しています。
野球のグローブのように、まだまだアクセサリーではない用途も健在ですが、今後もアクセサリーと実用的なもので使い分けられる時代が続くのではないでしょうか。
丈夫でしなやかさのある革小物は贈り物にも最適
革と一口にいっても種類や硬さ、厚みに質感など様々ですが、丈夫でしなやかさを併せ持つ革小物は、贈り物に最適だといえるのではないでしょうか。
財布や名刺入れにカードケース、キーケースや小物入れなど、革小物は種類が豊富で実に魅力的です。
デザインや色合い、使い勝手とプレゼントに悩んで選べる要素が充実ですから、相手が喜びそうな贈り物を厳選して選ぶことができます。
革小物はその性質上、1つ1つ微妙に色合いや模様、シワのつき方などが異なるので、個性的ですしそこにも魅力があります。
また使うほどに色の深みが増したり味わいが感じられるので、気に入ってもらえる革小物をプレゼントすれば、長く愛用してもらえるはずです。
合成皮革などと比べても本物は丈夫で耐久性がありますし、丈夫な一方でしなやかですから、最初は硬くてもいずれ手に馴染むようになります。
他にもあたたかみや素材のニオイ、手触りといった点が受け取る人にとっての魅力になるのではないでしょうか。
天然素材からできる革小物からは温かみを感じる
革小物は新品の時の良さや、使い込んだ時の良さがあるので、愛用していると手放せない逸品になります。
店舗と工房を兼ねた店では、既製品だけではなくオーダーメイドを請け負ってくれる場合があり、専門店のファンになってしまう人も少なくありません。
天然の素材であるレザーは、厳密に言えば2つとして同じ物はなく、傷やシワなどの個体差があります。
日本では原皮の傷は避けられる傾向にありますが、皮革文化の根強いヨーロッパでは原皮の傷やシワは良質な素材の証拠として受け入れられているのです。
日本では顔料などを厚めに塗って、アクリルコーティングしてしまいレザーの良さを半減させてしまう加工が多くあります。
レザーの良さは吸湿性の高さや手入れをすれば長持ちすることです。
使い込む程に馴染み、乾拭きをして汚れを落としたり、オイルを補給することでしなやかさを保ちます。
アクリルコーティングされた革は、水を弾いたり表面は綺麗ですが、吸湿性やメンテナンス性が失われているので耐久性に乏しいことがデメリットです。
長く使うのならば天然素材の長所を活かした、革小物を選択するのがお勧めになります。
エキゾチックアニマルの革で作られた革小物の魅力はきめが細く見た目が華やかであること
クロコダイルやパイソンなどでお馴染みのエキゾチックの革は、革小物の魅力としてきめが細かく、見た目に華やかさがあることが共通する特徴だといえるのではないでしょうか。
エキゾチックアニマルに該当するのは、牛や馬、羊や豚といった家畜に該当しない動物です。
具体的にはワニやトカゲにヘビの爬虫類、ダチョウなどの鳥類、サメやエイといった魚類が当てはまります。
他にもゾウやアザラシ、オットセイなどの哺乳類、カバを含む野生動物も同様です。
いずれにしても革小物に用いられているものは質感が個性的で、模様についても牛革などでは得られない魅力となります。
中にはいかにも獣という感じの模様もあるので、確かに人を選ぶところはありますが、気に入れば革小物を一生物として愛用できるはずです。
何より手に取って見てみるときめが細かいことに気がつきますし、見た目の華やかさは飽きさせず、むしろ愛用すればするほど革小物の愛着が増して手放せなくなるのではないでしょうか。
革小物を選ぶ時にはそれぞれの特徴を知って自分に合うものを探す
お洒落なアイテムを持つと、どなたでもテンションが高くなることでしょう。
お気に入りのものを探す楽しみもありますが、現代では若い世代の間で革製品に人気が集中をしています。
靴からバッグ、さらにはバングルなどいろんな革小物がありますが、自分に合うものをどうやって選べばいいのかわからないと悩まれている方もいます。
ここでは革小物をチョイスするコツをご紹介します。
まず革小物とひとことに言っても、色んなアイテムで構成をされているのは特徴です。
それぞれのアイテムの特徴を手に入れる前にリサーチをして、しっかりと把握をすることです。
たとえば靴であれば、重量から柔軟性を重視すると、ご自身にピッタリのものはわかります。
長時間歩くスタイルで愛用をしたい場合は、軽量な豚革製品がおすすめです。
バングルであればしなやかで肌に優しいヤギ革が良く、これらを選べば末永く愛用をし続けられます。
革小物はお洒落でいろんなシーンで使えます。
革小物は水や湿気に弱いのでメンテナンスが困難になる場合もある
革小物は水や湿気に弱く、メンテナンスせずに放置するとシミや割れが起こり、水に濡れたまま放置すると全面白くカビが生えてしまうこともあります。
水分と湿気と極度の乾燥が、革の寿命を短くしてしまうのです。
長年使うためには乾拭きを行い、表面が乾いてきたらオイルを塗って保革を行うことで良い状態をキープ出来ます。
メンテナンスは適切に行うのが重要であり、こうしたケアグッズの使い過ぎは逆効果になります。
普段は吸湿性の良い柔らかい布で、簡単に乾拭きするだけで構いません。
革小物は保管する時には通気性の良い風通しに優れた場所へ置き、極度の乾燥の原因になる直射日光には当てないこと大切です。
表面が割れてしまうともう修繕は効きません。
だから急激な温度変化などにも気を付けて、濡れた時にもドライヤーやストーブで急速乾燥させることは縮みや乾燥の原因になってしまうのです。
レザーの種類によっては専用の溶剤を使い、丸洗いすることも出来ます。
表面の汚れだけではなく内部に沁み込んだ汚れを浮かせて洗い流せるのです。
レザーシャンプーなどの名前で溶剤は市販されております。
革小物では大量生産はできないので同じものを探すことは不可
革小物は手作りで作られている場合、大量生産はできないので全く同じ仕上がりのものを探すのは、実質的に不可能だといえるのではないでしょうか。
ハンドメイドの良いところはやはり個体差が生まれることで、それは革小物にも当てはまりますし例外ではないです。
大量生産は均質で同じものがいつでも手に入るのがメリットですが、個性がなくて違いが楽しめないのはデメリットとなります。
手作りの革小物は使用する素材のムラだったり、加工における微妙な違いによって、決して無視できない個体差が生じます。
それを問題としないのがハンドメイドで、逆に手作りらしさが楽しめるポイントとなります。
1点ものと言っても過言ではありませんから、興味を持っても購入せずに過ぎ去ってしまえば、後で欲しくなっても後悔が残ります。
一期一会ともいえるので、ハンドメイドの革小物を見たり触れる機会がある時は、欲しいと思ったらその場で購入を決めるのが後悔しない為の条件となるのではないでしょうか。
革小物は退色しやすいので注意が必要
革小物はカラーの種類によっては色移りを起こしやすく、特に水性染料で染められた素材は雨などで濡れた際には注意が必要です。
赤色などは特別目立つので、無地の白いTシャツを着用している時に雨に降られると、滲んでTシャツが真っ赤に染まることになりかねません。
染料を使った後に定着液で固定してあると、多少の水でも色褪せし難くなります。
革小物は色が濃い物ほど退色しやすい特徴があるために、普段お手入れは透明なクリーナーとケアクリームで行っていても、時々はカラークリームでメンテナンスすることで補色を行うことが出来るのです。
色味を忠実に同じものにするだけではなく、濃い物にしたり明るいトーンを選ぶことで、独自の表情にもなります。
ほぼ着色をしていないヌメ革は、白っぽいブラウンカラーです。
この状態から日光を浴びたり、内部に含まれるオイル分が表面に出てくることで、茶色に経年変化してゆきます。
革小物の魅力はこうしたエージングにあると言っても過言ではありません。
革の質ではなく加工方法のよさで革小物の価値は決まる
昨今は若い世代を中心に、革製品が人気となっています。
とくの革小物は女性の間で絶大な支持を得ているため、ハンドメイド教室も全国各地で誕生をしています。
これからハンドメイドで革小物を作ろうという方も大勢いらっしゃることでしょう。
そこで簡単にここで、革小物の価値を決める事項をご紹介します。
財布やブレスレットのほか、靴ベラなどいろんなアイテムで構成をされていますが、どれも加工方法が異なるのがポイントです。
この加工方法が小物の価値を決めており、時間を掛けた製法なものほど、販売価格が高いということになります。
もっとも時間が掛かるのが、なめしを実施しているものです。
黒毛などの硬い皮膚の牛革でなされるケースが多く、2年間ほどタンニン液に漬け込んでから丁寧に洗浄をするのがポイントになります。
革財布で実施をする場合が多く、かたい革をなめらかでしなりのある素材に生まれ変わらせることができるのが、魅力の製法です。
革小物に使われる革は同じ動物の革でもなめし方で呼び方も変わる
"同じ原皮を使っていてもなめし方法によってレザーの呼び方は変わります。
原皮はそのままでは腐敗してしまうので、加工を行って製品にするのですが、この段階で大きく2つの分かれ道があるのです。
植物性の材料を使って加工して出来上がる物をベジタブルレザーと呼びます。
金属系の原料を使って作るのがクロームレザーと呼ばれる物になるのです。
それぞれには長所や短所が発生します。
クロームなめしの方が工程が少なく、大量に製造をすることが出来ます。
ベジタブル加工は一度に生産出来る数が限られる、昔ながらの製法なのです。
近年ではこのベジタブル革が再評価されてきており、特にハンドメイドの革小物ではよく使われるようになりました。
他にも細分化した呼び方があり、加工した後にオイルをたっぷり含ませるオイルレザーが有名です。
更に蝋分を加えた物はブライドルと呼ばれており、表面が白っぽく蝋分が浮き出してくるのが特徴になります。
革小物にはその製品に合った素材がチョイスされ、丹念に作られてユーザーの元へ届くのです。
加工方法も多く同じ革を使って作る革小物でも仕上がりが異なる
"ヌメ革はタンニンの抽出液に漬けながら、乾かしては漬けてローラーをかけて仕上げを行います。
染色を行わないために素上げ革とも呼ばれる昔ながらの製法です。
この製法の途中でオイル分を加圧して沁み込ませたり、蝋やワックスを沁みこませるとブライドルやサドルと呼ばれる素材になります。
丈夫で伸びにくく雨に強いので、馬具などに使われるのです。
加工方法の中でシュリンクと言われているモデルもあります。
熱や薬品で表面を縮ませることで、独自の表情や耐久性が生まれるのです。
シボ感と独自の肌触りは隠れたファンが多いレザーであり、メリットは傷が目立ち難くなり耐久性が上昇するところにあります。
オイルレザーの中でも特殊な加圧方法で2倍の成分を含ませたモデルもあります。
独自の弾力性に富み、表面が傷付いても揉み込むことで内部のオイルが滲んできて傷を隠してくれる効果があるのです。
革小物はこうした加工された革を使うことで、同じ素材でも異なる表情を見せてくれます。
革小物ブランドも作品によっては革の種類のバリエーションを複数製作してファンを楽しませてくれます。
革小物は手入れの仕方で長持ちするかどうかが決まる
財布やベルト、革小物は使えば使うほど自分の使い方や体に馴染んでくるのでとても愛着が湧くものです。
お気に入りの革小物、出来るだけ長く付き合いたいものです。
しかし、しばらく使わずにそのまま放置しておいたりメンテナンス無しで使い続けて、ひび割れやカビの発生により使えなくなってしまったという経験もあるのではないでしょうか。
革製品は、合成皮革や布製品に比べて丈夫なのが特徴で、長持ちするイメージですが、実は乾燥や湿気に弱く、末永く使用していくには定期的な手入れが必要不可欠です。
汚れが気になるようであればレザークリーナーでのお掃除が必要ですし、特に冬場において、乾燥気味であればミンクオイルを塗り込んであげる事で乾燥した表面に潤いを与え、ひび割れを防止することができます。
また、梅雨時期から夏にかけての時期は、湿気によりカビが発生しやすいので保管する時は乾燥剤を用いたり、濡れてしまったらよく乾かすなどの対策をする事で、お気に入りの革小物を長持ちさせる事ができます。
同じ革小物でも素材の違いで手入れの方法は異なる
"財布を始めとした小物に使われる革製品は、素材ごとに手入れの方法が異なります。
高級ブランドの革小物で比較的多く利用されるのが、天然皮革です。
牛や豚などの皮を使用した小物類は、乾いた布で表面に付着した埃やゴミの拭き取りが基本となります。
ツヤ感が無くなった時は、専用のクリームで栄養を与えるのがコツです。
高級な天然皮革はメンテナンスを怠らなければ、半永久的に使えます。
手頃な価格で購入できる革小物で使われるスエード、ヌバックの手入れはブラッシングです。
スエードは起毛特有の使用に伴う表面のテカリ、毛が無くなるなどの変化が起こりやすい素材と言われています。
症状が現れ始めた時に、ナイロンの毛ブラシでブラッシングをすれば、埃の除去と合わせて毛並みを再び揃えることも可能です。
汚れは消しゴムタイプのクリーナーで取り除けますが、強く擦り過ぎると部分的に白くなります。
事前に防水スプレーを振りかけておくことも、手入れの手間を省く有効な手段です。